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オススメ!『腸と脳』 みんな、腸内環境を整えよう! ④

2020/09/30
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こんにちは!

佐伯区のはな鍼灸整骨院コイン通り院の山口です。

第4回!ということで

今回も、腸内細菌と人間の情動に関する研究を分かりやすくまとめた本

『腸と脳 内臓感覚は強し』 エムラン・メイヤー 著  高橋洋 訳

をご紹介したいと思います!



第4回となる今回は、情動によって腸がどのようにふるまうか、何が個人差を決定づけているかについてお話したいと思います。



‘腸’という舞台で演じられるお芝居‘情動’

ストレスに対する腸の反応に個人差があるというお話の前に、腸における情動に対しての振る舞いをもう少し説明させて頂きます。

 

著者は腸での情動の振る舞いを演劇に例えています


腸➡舞台

脳や脳から固定配線された神経系➡舞台装置

細胞、腸内微生物➡俳優、女優、演者

反応➡演技

情動➡お芝居

個人の思考、経験、取り巻く環境➡台本(多分脚本家という意味合いだと思います)


 

 



‘かくして情動が腸という舞台で上演されると、いくつもの特殊な細胞が演技し始める。この舞台に登場する俳優には、各種腸細胞、腸管神経系の細胞、100兆の微生物がいる。そして、上演される芝居を情動的な色合いによって、俳優の振る舞いや、化学物質による会話の様相が変化する。出し物は一日を通じて交替し、いやな話もあれば楽しい話もある。一方では、子供の心配、後続の車に追い抜かれて前に割り込まれた時のいら立ち、ミーティングに遅れるのではないかという不安、解雇や困窮に対する恐れをめぐるシーンがあり、他方では、愛する人との抱擁、友人の親切な言葉、一家団欒をめぐるシーンがある。

本著より引用

 


さて、腸内で上演されるお芝居が、ロマンティック・コメディーではなく、スリラーやホラーになってしまう人もいます。

いつでも怒ったり、不安を感じたりしている人の腸細胞は、幼少期にまでさかのぼる物語の台本を利用して、来る日も来る日も陰惨な筋書きを繰り広げることもあります…




 

 陰惨な筋書きを演じなれた俳優たち(腸細胞や神経結合)は変化し、腸の感覚受容器の感度は高まります。

セロトニン生成メカニズムは稼働率を上げ、腸内微生物はさらに攻撃的になります。こうした腸内環境をもつ人が、ストレスに過剰反応すると、機能性消化管障害、不安障害、うつ病、自閉症といった症状が現れるのです。


 


このような悪循環を上書きしていく筋書きを私たちはどう改善していけばいのでしょうか?

残念なことに、この種の発見を報告する科学論文は山ほどあるのですが、そのような異変をターゲットとする治療法となると、医療はこれまでのところ効果的な手段の開発に成功してはいません。


 一方で、「台本を書き換える」と「演者を入れ替える」という二つの方法が効果的であるという研究もされています!この二つについてはまた別の回で・・・




個人差は情動によってプログラムされる!経験が人(と腸)を作ってた・・・


 さて、脳と腸がとても強力に繋がっていることが裏目に出てしまいました。

外部環境が感覚器官、脳を通じてネガティブな影響を腸に与えてしまい、神経細胞の増強という生理作用によって負のスキルが強化されてしまいます。

脳によって蓄積されたネガティブな情動は腸の過剰反応を増強し、わずかなストレスにも過剰反応するようになるのです。

このような状態を、その程度によって我々は「○○症候群」などと呼んだりします。

 


 外部環境をポジティブにうけとるか、ネガティブに受け取るかは個人差がありますし、生まれ持った性格を無視するような強烈な刺激(災害や虐待など…)も経験として確実に蓄積されていきます。

こうして出来上がった腸内環境を、一様な薬で治療しようとすれば、効果よりも副作用の方が強く、もしくは効果が全くないことも想像に難くありません。


 

 情動は脳をプログラミングします。最も原始的なプログラムは、だれもが経験しています。

過度なストレスにさらされた場合、私たちの脳はすぐさま胃腸にシグナルを送り、ストレスに対抗する活動に必要なエネルギーを浪費しないように胃腸の内容物の除去を指令します。(重要なプレゼンの前にトイレに行きたくなりますよね)

また、循環器系は、酸素の多い血液を消化器官から筋肉の方へ回し、ストレスへの準備を整えます。

 


 情動を操作するプログラムは、遺伝子レベルで存在します。

両親から受け継がれたコードは、幼少期の経験によって強く装飾されます。

幼少期にストレスへ過剰反応するようコードにタグづけされることは、厳しい自然環境を生き抜くためには有意義かもしれませんが、保護された安全な環境で暮らしている現代人にとっては負担になってしまうのです。

 

 

いかがだったでしょうか?

 

一過性ではなく、恒常的な怒りや悲しみといった情動は腸だけでなく、健康全般に影響します。

もし、今の生活環境で常に抱えるストレスがあるならば、それはあなたが思っているよりも早く除去したほうがいいかもしれません。

 

 次回は、よりミクロな視点で腸がどのように’感じ取って’いるのかについてお話したいと思います。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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